大判例

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大阪高等裁判所 昭和38年(ネ)733号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕最後に、受継申立について一言する。成立に争いがない乙第六号証によると、控訴人は昭和四〇年五月一五日死亡したことが明らかであるが、控訴人には訴訟代理人があるから、本件訴訟手続の中断がないまま当事者の変動を生じたことになる。かように中断前になされた訴訟手続の受継申立は、右当事者の変動に伴い本訴の手続内で新当事者の確定をなすことを求める趣旨と解され、申立人が承継資格のある者であることが明らかである場合には、これを判決の当事者として表示すれば足りる。しかし、この点が明らかでない場合には、裁判所は職権をもつて新当事者を探究する義務はなく、右申立を却下した上、判決には不明である新当事者に代えて旧当事者を表示せざるを得ない。

<証拠>によると、受継申立人である金寿子、同栄一、同春子は控訴人と佐泰玉との間の子であることが認められるが、右乙第六号証、成立に争いがない甲第八号証によると、控訴人にはほかに少なくとも任昌仁との間の子金英琯、佐泰玉との間の子金三夫があることが窺われ(なお、任昌仁は妻とは認めがたい。)、弁論の全趣旨によれば、本件相続に関しては韓国民法を適用すべきであるから、右受継申立人のみが控訴人の相続人でないことが明白である。しかも、本件においては申立人以外の者が相続を放棄したこと、または申立人のみに対し本件係争建物の遺産分割が行なわれたことを認めるに足りる資料はないから、結局申立人が控訴人の承継人であることを明らかにし得ず、右申立は却下すべきである。(岩口守夫 松浦豊久 青木敏行)

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